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「国民5人に1人」の医療データを集めた男、見つめる先は?【MDV前編】

2018/10/06
連載記事 メディカル・データ・ビジョン インタビュー

本シリーズは、企業の実態・今後の可能性・経営者の人柄・想い・疑問などインタビューを通して企業の本質を探るプロジェクトです。ホームページや決算などでは見えてこない企業の「深層部」を探っていきます。

今回は、医療ビッグデータのパイオニア的存在メディカル・データ・ビジョン(以下、MDV)に突撃取材を敢行。2014年12月、マザーズに上場。同社は、国民「5人に1人」の診療データを集め、現在ではリリースしたサービスが導入病院数「45%」ものシェアに成長した企業です。医療ビッグデータを活用した市場は、2016年から2025年までの間に約100倍に急成長するといわれています。

その急成長市場をけん引するMDVの岩崎博之社長に、Twitterフォロワーは4万人超え・ディーラー歴25年のたけぞう氏と、ちょっとおちゃめな石田が切り込みます!

岩崎 博之
メディカル・データ・ビジョン株式会社代表取締役社長。医療データの利活用をけん引するパイオニア。マルチメディア業界を経験した後、医療データの領域に携わる。その際に、医療データの課題を認識し、医療データの利活用こそが生活者のメリットを創出すると確信。2003年に同社を設立し、最前線を走り続けている。趣味は映画鑑賞で、最近見たい映画は『アントマン』。

8,000億円の市場!急成長を続ける医療データビジネスとは?


医療データビジネスの「可能性」を革新的に広げていく、岩崎社長。

石田
医療データを扱っているということですが、具体的なMDVの事業内容について教えてください。
岩崎社長
医療データ集めて、そのエビデンスを活用し医療をより良くするための事業を行っています。
たけぞう
医療をより良くするとは?医療データを使うと、何ができるのでしょうか?
岩崎社長
医療の情報と一口に言っても、カルテ情報、健康診断の情報、画像など、たくさん種類がありますね。そして、もしある人が病気になっても、その都度違う医療機関に行っていたら、その人の病歴なんかも散在することになるわけです。つまり、一気通貫になっていない。それがもし、「個の時系列データ」としてまとまったら、例えば効率的で効果的な治療方法は何だろうか? この人が将来罹患(りかん)する病気は何だろうか? そのためにどんなことが今できるのか? なんてこともわかるようになるかもしれません。

石田
たしかに、自分すら自分の体のこと知らないですよね。
岩崎社長
そうなんです。そもそも生活者自身が自分のことを知らないんですよ。今、天災が多いですよね? 過去にも問題になりましたが、緊急時に自分が飲んでいる薬の名前がわからないとか。病院に行っても、カルテの情報が自分の手元にあるということは珍しい。ですから当社は、生活者が自分のカルテ(診療情報の一部)を自身で管理する「カルテコ」というサービスの普及に力を入れています。
石田
MDVの各種サービスについてはのちほど、詳しく説明をお願いするとして「医療データを集める」と聞くと、かなり難しそうなイメージですが……今はどれくらいのデータを集められたんですか?
岩崎社長
現在は、国民の5人に1人に相当する約2,500万人の診療データを集めることが出来ました。
石田
国民の5人に1人!?
たけぞう
それはすごい、世界最大級メガシティの人口並!ソウルや上海の人口に匹敵しますね!
岩崎社長
はい。でも、この事業を始めた頃の15年前は、医療の現場は「診療データなんて絶対出せない! 無理!」という時代でした。
石田
医療の現場って保守的で、新しいことを避けますよね。医療といえばかなり大きな市場だということはわかるのですが、医療データ市場はどのくらいの規模なのでしょうか?
岩崎社長
医療データの市場規模は、急上昇するといわれています。2016年時点で当社が進出できたのは80億円の市場ですが、医療ビッグデータ市場自体は、2025年に8,000億円まで成長するといわれています。
石田
8,000億円!? 100倍もの規模に拡大するんですか!
岩崎社長
はい。今行っているサービスで医療データ市場を拡大しつつ、新たに「治験」市場にも挑戦していきます。日本は世界から見て「治験」は遅れているのです。

たけぞう
「治験」の市場規模はどれくらいなのでしょうか?
岩崎社長
治験の市場規模は2,500億円でこれからも伸びていくといわれています。医療データを使えば、よりスピーディに、より安全に治験を行うことが出来ます。そのための準備として治験会社を買収し、現在準備を進めています。
石田
すでに治験市場での取り組みも始まっているんですね。医療データ最強!

「信頼関係」から集まった「国民5人に1人」の診療データ


人と人の「信頼関係」がビジネスに与える影響について語る岩崎社長。

たけぞう
病院からデータの使用の承諾を取り付けるのは大変だったかと思うのですが、岩崎社長はどのようにして「診療データ」を集めていったのでしょうか?
岩崎社長
最初から「診療データを使わせてください!」とは言わず、ツールを通して信頼関係を築くことから始めました。
石田
なるほど。具体的には、どうやって信頼関係を築いていったんですか?
岩崎社長
まず「きっかけ」を作ろうと思い、病院の経営を支援するシステムを開発しました。最初の5年間は「システムの販売・メンテナンス」で信頼を築くことに、徹底的に投資していきました。
石田
本当にやりたい事業を推し進めるためにあえて遠回りをしたと!まさに急がば回れ!
岩崎社長
また、ITに馴染みが少ない医療の方々に、ツールに触れてもらいITのチカラを活用することで「医療の質が上がるんだ!」ということをわかってもらいたいと考えていました。
たけぞう
「きっかけ」は経営支援ツールだったと。その後の信頼関係はどのように築いていったのでしょうか?
岩崎社長
はい、ツールはまさに「きっかけ」で、そこから信頼関係を築くために、ユーザ会「えむでぶ倶楽部」を立ち上げました。


出典:HPえむでぶ倶楽部より

石田
「えむでぶ倶楽部」とはどういった集まりなんですか?
岩崎社長
システム・サービスを導入してくれた病院が主体となり「勉強会・情報交換会」など開催している会です。2007年から始まって、今では大人気の会に成長しています。最近では席が足らないとちょっとした文句の連絡が入るほどです(笑) 
石田
そこで医療現場のユーザの方々と関係を築いているんですか?
岩崎社長
そうですね。信頼はもちろん、サービスの改善意見や知恵もいただいています。
たけぞう
病院にIT活用による病院経営支援やユーザー会での勉強会などのメリットを提供し、「信頼」を築いていったと?
岩崎社長
はい。それから、診療データを患者メリットのために利活用したいとお願いし、データを集積できるようになったのです。まず100ヶ所の病院から始めましたが、断られることはほとんどなかったですね。よく、「もし他の会社が診療データを集めたら」という仮定の話が出ますが、地道な歩みが必要なので一朝一夕にできるものではないです。


インタビュアー2人を笑わせつつ、楽しい雰囲気で語る右・岩崎社長(左・たけぞう、中央・石田)

石田
「診療データください!」だと病院側のメリットがないですし、怪しいですもんね(笑)集めたデータはその後どうしたんですか?
岩崎社長
データを分析しました。すると、明らかに変なデータが紛れ込んでいるんですよ。女性特有の疾患なのに、性別が男だったり……。
石田
では、集めたデータをチェックしているってことですか?全部!?
岩崎社長
はい、細かい所までチェックできるように「100種類前後のチェックプログラム」を走らせ、変な部分を洗い出し、重複・人為的ミスなどを細かくチェックしています。そこから人の目でもチェックして集めたデータを正しい情報に直しています。
たけぞう
集めるだけでもすごいのに、さらに手を加えてデータの精度を高めているんですね!
岩崎社長
はい、そこまでしてやっと「キレイなデータ」になり、そこから初めて取り扱うことのできる「ビッグデータ」に変貌するのです。つまり、医療データの構造を細かいところまでわかっていないと、データを集めることも、データを綺麗にすることも難しいわけです。

あと、ここが重要なのですが、仮にここまで医療データを集められても、「このデータとこのデータを組み合わせると、こんな意味のある結果が導きだせる」という医療に関する知見も必要ですね。
そこがわからないと、そもそもどうやって分析すればいいのかわからないですから。この領域は、今現在は我々しかできないことです。

石田
かつては「絶対無理!」といわれていた医療データビジネス業界で「やってやろう!」と思い続けた精神はどこから来るんですか? スポーツか何かされていたんですか?
岩崎社長
スポーツはスキーをやってました。基本は凝り性です(笑)小学3~4年生頃に独学で始めて、小学5年生の頃には大回転で入賞していました。入賞者でクラブチームに入ってなかったのは僕だけでした(笑)
石田
すごいっすね! しかも独学(笑)細やかさと根気が求められる医療データビジネスの世界で大成したのは、凝り性のおかげかもしれませんね。

物流データのみだったデータビジネスに切り込んだMDV


今までの物流データとMDVのデータの違いを語る岩崎社長。

石田
岩崎社長が集めた診療データは、MDVがビッグデータを持つようになる前のデータと何が違うんですか?
岩崎社長
例えば今まで薬剤のマーケティングをするときの主流は「物流データ」でした。この薬が今月は何個出た、といった大まかなデータですね。
たけぞう
たしかに、現在のMDVの持つ病院の診療データとは根本的に全く違いますね。
岩崎社長
そこで我々は、ある薬がどの診療科で使われているか、という分析データをもって製薬会社に営業に行きました。そうすると行った先々で皆さん驚かれるんですよね、データの細かさに。「どうやってわかったの?」と。
石田
今までの物流データから考えれば、びっくりですよね。でも、傷病別データはどういった役に立つんですか?
岩崎社長
「何の薬が、何の患者に使われているか? どの疾病に使われているか?」「どの様な副作用が出るのか?」がわかれば、求められている新薬の傾向や副作用の実態が見えてきます。また、それ以外にも営業先の開拓にも使用できますね。
たけぞう
なるほど。岩崎社長が手掛けた診療データを使えば、従来の物流データでは見えてこなかった情報が浮き彫りになっていくんですね。
岩崎社長
はい。例えば、あるお薬がどこの診療科で使われているのか? ということは、物流データだけでは気がつかないんです。これがわかれば、どこにMRを配置すればいいのかなど、マーケティング視点でも役立ちます。
石田
今までにはない便利なデータってことか! 僕たちが受ける医療の質にもダイレクトに関わっている感じですね!

誰も追いつけない! 導入シェア45%を持つ唯一無二の企業へ


インタビュアーの質問にしっかり答えてくれる岩崎社長

石田
非常に優れたビジネスモデルだと感じましたが、力がある企業にマネされたりしないんですか?
岩崎社長
企業ではないですが、国がデータを集めようと動きだしていますね。しかし、私たちのデータ収集はすでに次の段階に移っています。私たちは今、もっと先を走り始めています。
たけぞう
次のデータとは?
岩崎社長
それは「個人のデータ」です。現在扱っているのは、1ヶ月ごとに病院から入ってくる診療データと個人のデータの2種類です。今後は個人のデータを集めていくことに力を注いでいきます。
石田
個人のデータとは、どんなものを指すんですか?
岩崎社長
個人の同意を得て集めた、診療情報や健康診断などのリアルタイムな情報です。我々は「オプトインリアルタイムデータ」と呼んでいます。同意してくださった方には、自分自身の医療・健康情報を管理閲覧できる「カルテコ」というWEBサービスを無料で提供しています。

たけぞう
「カルテコ」を活用すると、どのようなメリットを享受できるのでしょうか?
岩崎社長
利用者様は、自分の受診履歴、そのときの診療内容の一部、健康診断の結果などが確認できます。例えば、自分が出張先や引越し先など、今までと違う医療機関に行ったとき、そこの医師に自分の過去の病歴や服薬情報を一発で伝えられます。それから、小さなお子さんがいらっしゃる方などは、旅先での急病の際に、時系列データを持っていると安心ですね。高齢のご両親を持つ現役世代の方にとっては、離れて暮らすご両親の状況も把握できます。利用者の方々からも、「こんなサービスを待っていた!」という声を多く頂戴しているんですよ。
石田
薬の名前とか病気の名前って、正確に覚えている人は少ないでしょうし、とても便利ですよね。
岩崎社長
そうなんです! ところで、健康診断で「再検査が必要ですよ」というような結果をもらったことありませんか?
石田
あります! でも再検査には行ってません……。
岩崎社長
そうですよね。石田さんみたいな再検査に行かない方は意外と多いんです。健康診断で、なんらかのアラートが上がる人は約7割いるといわれています。でも、病院に行って再検査をする人はとても少ないのが現状です。
石田
仲間がたくさん(笑)
岩崎社長
実は、先日発表したのですが、我々は健康診断などの情報も収集スタートしたのです。これは、再検査をしに、病院に行かない・行けない人たちにとって、非常に有効ですよ。
石田
具体的にはどんなアプローチですか?
岩崎社長
生活者は「カルテコ」に自分の診療情報の一部や健康診断の結果が保管されますね。そこを経由して、専門医にアドバイスをもらえるサービス「SCAPO(スキャポ)」を10月中旬から始めます。「カルテコ」には、実際に医師が診療現場で見ている「医用画像」も保管できますから、例えば「この画像が気になるのですが、どうでしょうか」などの医師へ個別のアドバイスを求められるのですね。
たけぞう
要精密検査が出たけど、病院に行くのは面倒な層に響きそうですね!
岩崎社長
僕も要精密検査をもらっても、病院へ行かなかったんです(笑) でも、病院に行かず専門医のアドバイスをもらえるなら、誰もが聞きたいかな、と。
たけぞう
たしかに、専門家のアドバイスがもらえるなら、使いたいですね。で、状況によっては病院にも行く、というアクションにもつながります。
岩崎社長
個人にデータを返すことによって、医療の質・患者の満足度・データの共有など様々な活用方法が見えてきます。
たけぞう
なるほど。今は個人のデータを集めるのに注力しているということですが、実際にどのようにデータを集めているのでしょうか?
岩崎社長
システムを病院や健診施設に導入し、それを経由して、個人から同意を得たうえで集めます。
石田
個人のデータを提供する流れが広がれば、僕たちが受ける医療の質もかなり上がりそうですね! 健康診断の再検査なんて毎年の話ですし……笑
岩崎社長
そうですね。個人の健康意識も高まりますし、医療の質も高まります。データ活用の可能性は大きく広がっているんです。
たけぞう
15年前は「誰もが無理!」と言っていたのに、私たちの生活にこんなにも密接に関わっているんですね。
岩崎社長
はい。僕は無理といわれても、医療データビジネスを信じて一歩づつ歩いてきました。医療データを使えば医療の質が上がると分かっていたんです。
石田
岩崎社長にとって「医療データビジネス」とは?
岩崎社長
情報の利活用による今以上の医療の質向上はもちろんのこと、生活者が生涯を通じて自身の医療・健康情報を把握できる社会、それらの情報をもとにして自身で医療・健康分野のサービスを選択できるようになるためのお手伝いができるのが医療データビジネスだと思っています。
たけぞう
では、MDVのビジョンはどのようなものでしょうか?
岩崎社長
設立以来、「医療データの利活用を促進し、日本の医療・健康分野の革新と患者メリット創出に貢献する」の志を胸に事業を展開してきました。今後もこの志を胸に新しい形の医療を提供し続けていきます。

編集後記

私たちインタビュアーの質問にわかりやすく、丁寧に答えてくださった岩崎社長。15年前、医療データビジネスは、医療の世界にはなかなか受け入れてもらえませんでした。そこで諦めずにコツコツと信頼関係を築き上げた結果、絶対に無理と言われた医療データビジネスでパイオニア的存在にまで成長。急成長の医療ビッグデータ市場では、ライバル不在の唯一無二の存在となりました。

MDVインタビュー後編では、より詳しいデータの活用方法に迫ります。実際に行っている診療データの活用方法・岩崎社長の原点・岩崎社長の夢とは? などを、岩崎社長の意外な一面に触れながら、教えていただきます!

(取材:石田(@hirokiishida1)、たけぞう(@noatake1127)/文:雨輝・高木/撮影:0149)

石田
1992年生まれ、埼玉県狭山市出身。陸上で全国大会ベスト16、野球で関東大会2年連続優勝のスポーツ少年。引退後、20歳で中古車販売、中古品リユース業で独立と同時に株式投資を始める。現在は美容業界にも参入し、まつ毛エクステサロン、ホワイトニングサロンを経営しながら株式会社LLLのCOOを務めている。
たけぞう
30年間証券会社に勤務。現役ディーラー25年。2018年8月退社。Twitter歴7年。Twitterでは、日々株関連のツイートをしている。フォロワー数4万人以上を誇る、著名トレーダー。

投資にストーリーを。

私たちは「投資にストーリーを」をモットーに、社会に貢献している価値ある企業を「IR」という切り口から、中長期的な株式投資につなげて応援していく活動を行っています。優良な企業に株式として資本が集まり、国民一人ひとりが元気になれる社会づくりをしていきたい。そんな私たちの思いに少しでも賛同いただけたら幸いです。(IRクラウドとは?

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みんなのコメント

Hiroki Ishida
医療データが集まることで何ができるかのか?
僕には想像できないぐらい数多くの人を救える。治験へのデータ活用だったり、カルテの一括管理。どの分野でも日本の問題と真摯に向き合って事業をする岩崎代表に凄い魅力を感じました!
2018/10/06
takapiro
医療ビッグデータ法が5月施行され、株価も見てると追い風を受けているよう。ビッグデータのトレンドは今後もしばらく続くだろうし、注目したい。
2018/10/07
takapiro
医療ビッグデータ法が5月施行され、株価も見てると追い風を受けているよう。ビッグデータのトレンドは今後もしばらく続くだろうし、注目したい。
2018/10/07
Hiroki Ishida
医療データが集まることで何ができるかのか?
僕には想像できないぐらい数多くの人を救える。治験へのデータ活用だったり、カルテの一括管理。どの分野でも日本の問題と真摯に向き合って事業をする岩崎代表に凄い魅力を感じました!
2018/10/06

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